石鹸の豆知識・コラム
高品質枠練り透明石鹸の製造販売、OEM(受託製造)を行う「マイティ株式会社」が、みなさまに知っておいていただきたい「石鹸の豆知識」をお伝えします。
石鹸と合成洗剤(合成界面活性剤)について
石鹸と合成洗剤(合成界面活性剤)を同じものとお思いの方がいらっしゃいますが、実はまったく異なります。
「石鹸」は動植物油を原料に苛性ソーダや苛性カリを入れ反応させて作ります。製造には時間がかかり、高価にもなりますが、化学物質を含まない無添加のものを作ることができます。
一方の「合成洗剤(合成界面活性剤)」は、美容に興味のある方なら耳にされたことがある言葉でしょう。これは、本来なら混じり合うことがない「水」と「油」を混ぜ合わせ、汚れを落とす働きをするものです。スーパーやドラッグストアで購入できる洗顔料や合成シャンプー、台所洗剤など、主に安価で大量生産されている石油を原料とした洗浄剤に多く使われています。
合成洗剤(合成界面活性剤)と石鹸の違いについて
- 石鹸
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- 製造過程の副産物としてできる天然のグリセリン(うるおい成分)が豊富に含まれるため、保湿効果が高い(中和法で作られた市販の石鹸は、このグリセリンを除去してしまっています)。
- 洗浄の際、脂肪酸イオンがお肌の角質表面に付着し、保湿効果を発揮します(一般的には固形石鹸よりも、カリウム石鹸のほうが肌の保護力が高いと言われています)。
- 細胞・角質破壊の心配はなく、安全性が高い。
- ほぼ自然分解され、そのサイクルも早く、人にも環境にもやさしい。
- 合成洗剤(合成界面活性剤)
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- 石鹸に比べ洗浄力が非常に高く、肌への刺激が強いものが多い。
- 皮膚をバリアする皮脂を摂りすぎてしまい、肌の乾燥を招くことがある。
- 合成洗剤(合成界面活性剤)が肌に残ると、角質を破壊しながら皮下に浸透し、たんぱく質変性・経皮毒になる心配がある。
- 自然界での成分分解に時間がかかる、もしくは分解できないものがあり、環境に悪影響を与える。
石鹸と合成洗剤(合成界面活性剤)の保湿効果について
- 石鹸
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石鹸は、水と混ざると脂肪酸イオンをつくり出し、水に溶けない遊離脂肪酸に変化します。洗浄時に肌の表面に付着しますが、水ですすいでも洗い流されることはなく、保湿効果を発揮します。合成洗剤(合成界面活性剤)と異なり、石鹸には皮膚の自然回復力を妨げない肌にやさしい仕組みがあるのです。
洗顔後は肌の乾燥を防ぐために化粧水や乳液をつけますが、もしこの化粧水や乳液に合成洗剤(合成界面活性剤)が配合されていたら、乾燥は進行するばかりです。このような悪循環を避けるためにも、購入・使用前に成分表にきちんと着目しましょう。
- 合成洗剤(合成界面活性剤)
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肌に素早くなじむ感覚のある化粧品は、合成洗剤(合成界面活性剤)が強い洗浄力と脱脂力で角質層の皮脂膜を洗い流して細胞間脂質を溶かし、肌の奥に浸透させているのです。
それは、同時に合成洗剤(合成界面活性剤)だけでなく、発がん性物質や赤血球に悪影響を与える化学合成添加物も皮下に浸透させています。何年もかけて内臓に蓄積され、その後突然現れる弊害が「経皮毒」です。どんなによく洗い流しても微量が残留すると言われており、皮膚や髪の毛の水分を奪い続けるのでインナードライの原因になると言われています。特に、アトピー皮膚炎・乾燥肌・敏感肌・赤ちゃんには注意が必要です。